奨学金制度の落とし穴…返せないとどうなる?
あけましておめでとうございます。新しい一年が始まりましたが、皆様どのようなスタートをお切りでしょうか。また、今年はこんな一年にしようと一年の目標を立てた人、これからの方、立てない方それぞれおありかと思います。また、目標を紙に書く人もいれば、立てても忘れてしまう方もいるかもしれませんね。
このように「目標」との関わり方は千差万別です。そこで今回は、年の始まりということで、この目標を立てて紙に書くことの効果についての面白い研究結果をご紹介したいと思います。
1979年に米国のハーバード大学である研究チームが学生を対象に、「目標を持っているか」、「目標を紙に書き出しているか」という調査を行ったそうです。
結果は、
だったそうです。
簡単に言えば、100人いたら、84人は目標を持っていない。目標を持っているのは16人。その中で目標を紙に書いているのは3人だけということですね。
なーんだと思ってしまいそうですが、おもしろいのは、この学生の卒業後10年間の追跡調査の結果なんです。
10年後、学生たちの年収を調査すると次の結果が明らかになりました。
ちなみに別の研究で、このようなものもあります。
実験の参加者をAからEの5グループに分けて、4週間以内に達成したいビジネス関連の目的について実践してもらいました。その時に各グループに次のような条件を付けました。
A:目標について考える
B:目標を紙に書き出す
C:目標を紙に書き出し、行動計画を立てる
D:目標を紙に書き出し、行動計画を立てて、友人に共有する
E:Dに加えて、週ごとの進捗状況のレポートを友人に送る
すると各グループの目標達成率は、
A:43%、B:60%だったのに対し、Eグループは76%に達したそうです。
やはり、目標は考えたり心の中に持つだけよりは、紙に書いて、さらに周囲の人にアウトプットして共有していくほど達成確率が高まるようです。
こうなるとただの偶然?と考える方が難しくなってきます。これは脳科学的にも説明できることのようです。
脳科学的には、様々な効果がこれに影響していると考えられるのでsが、一つには「プライミング効果」と呼ばれるものがあります。
これは事前に見聞きしたことがその後の判断や行動に潜在意識的に影響を与える効果です。
小学生の時、こんなやりとりをしなかったでしょうか?
A:「ピザ」って10回早口で言ってみて。
B:ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ、ピザ
A:じゃあ、ここは?(ヒジを見せる)
B:ピザ!
これ、分かっていても「ひじ」ではなくて、「ピザ!」と言ってしまいますよね。
他にもシャンデリアと10回言った後に、毒リンゴを食べたお姫様は?と聞いたりするバージョンがあるようです。
こうして何回も繰り返して聞いたり話していることは、私たちの行動に気付かぬうちに影響を与えていることが分かります。
ですから、目標を紙に書いて、さらにそれを自分で繰り返して意識し、シェア等をしていくと、無意識にそれに影響されて行動してしまう。だから年収にも影響してくるのでしょう。
さらに考えていくと、日頃見ているネガティブなニュース、テレビの広告、周りの人たちの会話、自分が話す言葉、すべてが私たちの潜在意識を通じて毎日の私たちの行動に影響を及ぼしているということになります。それはピザ!と10回言うどころか、一生の間何万回、何十万回と耳にし、話しているわけですから、その影響はひじをピザというどころではありません。