【自衛官】定年延長になってもまだ生涯生活設計が必要な理由
先ごろ、金融庁から出た報告書の「老後資金2000万円不足」という表現が大問題になりました。数字の大小はどうであれ、少子高齢化と合わせ年金問題等が大きなトピックとなる中、自衛官の皆様も若年定年制と合わせ、生涯生活設計をしっかり考えないといけないという意識を持つ方が増えているようです。
弊社の書籍を読み、セミナーにお越しになる方から、よく「自衛官は副業禁止ですよね。不動産投資は良いのでしょうか。」という質問を受けることが多々あります。しかし、この質問には少し混乱があるとおもうのです。ぜひ一度整理して頂きたいと思います
。
まず、確かに自衛官は副業禁止です。なぜかというと隊法60条にある通り、職務専念義務があるからです。
でも、もう一つ大事なことがあります。
それは、不動産投資は副業ではないということです。もう少し正確に言うと、一定限度の範囲内で行う限り、営利企業を経営していることにはなりません。すなわち、不動産投資をしても、一定の限度内で行う限り、自衛官以外の仕事を持っていること(兼業)にはならないのです。
カテゴリーとしては、不動産投資は積立貯金や国債、株式、FXや仮想通貨と同じく投資の一手法にすぎません。自分の資産をどのように運用し増やしていくかは、法により一定の制限を受けることはありますが、基本的には個人の自由に属することです。自身の資産を業務としてではなく、自分や家族のために貯金したり、株式に投資したり、不動産運用を行うことは、それを業務法律・規則で定められた範囲内で行う限り、副業ではなく個人としての経済的自由です。
最初の質問に戻ると、答えとしては、「はい、自衛官は副業禁止です。でも、不動産投資は一定の範囲内で行うことができます。」ということになります。
自衛官が不動産投資を行うことは法律でも認められていますが、条件が存在します。
基本的には以下の内容です。
・5棟以下、10室(部屋)以下の規模で行う
・年間の賃貸収入は500万円まで
こういったルールや条件の内であれば、公務員の方でもご自身の判断で不動産投資を行うことができます。
―人事院規則 条文―
http://www.jinji.go.jp/kisoku/tsuuchi/14_fukumu/1403000_S31shokushoku599.htm
※検索ワード
「国家公務員法 人事院規則14-8第一項4-2」
自衛官でも可能な副業は少ないものの、他にも存在します。しかし、それでも不動産投資がおすすめであるという理由は
何なのでしょうか。
【初期投資が少なくスタートできる】
不動産投資を行うにあたって融資を受けようと考える方は多いです。自衛官の場合、一般的な企業や個人事業主などよりも圧倒的に
融資が通りやすく、好条件の内容である、というメリットがあります。
銀行からすれば、安定的に昇給し解雇の心配がない公務員の自衛官は、安心して取引の出来るお客様となります。
銀行によって、融資判断するお客様に対する好みがあり、年収が高い方でも職業によっては融資を渋るなどの傾向があります。
この点においても、銀行は共通で公務員に対して好条件を出すことが殆どですので、有利であると言えます。
【頻繁に手がかからない】
FXや株式投資はこまめに株価の動きをチェックする必要があり、意外にも手間のかかる副業です。しかし、自衛官は自由に使える
時間が決して多くないのが現状。そのため、不動産投資のように購入後は毎日手を付ける必要がありません。忙しい中でも十分に
収益を得られるのは大きなメリットといえます。