国税節税対策

タバコと酒と税【前編】

タバコと税

タバコと酒

2021年も師走になりました。寒さも厳しくなってきましたが、泣いても笑ってもこの1ヶ月しかありません。いい一年だったと顧みられるように、あわただしい中でも
日々前進していきたいものですね。

さて、しばらく前から国の財政が大変な赤字になっていることについて考えてきました。高齢化が進むにつれて様々な支出も増えていて、収入(歳入)がなかなか伸びない状況なので、税金を確保するための切り札として、消費税が導入されたのです。この国家財政の赤字を埋めるためもあって、この消費税比率は3%から始まって、最近では10%まで増えています。それでも国の赤字は埋まることなく、どんどん拡大しているのが現状です。消費税を導入している国々と比べれば、10%でもまだ少ないということで、今後はもっと増やそうという議論もあるくらいです。

とにかく税金を1円でも多く集めたいというのが財務省なのですが、その税金集めのための商品がいくつかあるのをご存知でしょうか。今日はその一つ、たばこについて考えてみたいと思います。

タバコ代の6割以上は税金

私はタバコを吸わないので分からないのですが、今、20本入りのタバコ1箱を買うと520円するらしいですね。この520円の内、いくらが税金かご存知でしょうか。実はなんと357.61円が税金なのです。タバコを一箱買うたびに、約358円納税していただいているんです。

財務省のHPを見てみましょう。
タバコ税負担率

国税と地方税、そして消費税を合わせて約62%は税金ということです。

タバコは身体に悪いということで、包装にも健康を害するという文章が入っていたり、健康増進法ができてからは受動喫煙を防止するということで分煙が進み、タバコを吸う方々にとっては窮屈な状況となっています。ただ、国としては国民全部がタバコを吸わなくなるかどうかよりは、そこから税金を確実に確保することの方が重要みたいなのです。

喫煙者が減るとタバコ税が上がる?

なぜそういうことが言えるかというと、
タバコ税収グラフ

上の財務省のグラフを見て頂きたいのですが、紙巻きたばこの販売数量は平成8年の3483億本をピークとしてずっと減少しています。平成25年度からはその他のタバコも少しずつ増えていくのですが、お気づきでしょうか。税収は赤線で示した2兆円を切らないように値上げ(増税)しているのです。

国としては、タバコは健康によくないと分煙したり、どちらかというと吸わないようにという方向に動いている一方で、必ずタバコ税で2兆円確保するという方針があるということです。

嗜好品と税の関係について考える

先にも書きましたが、タバコの本数はピークの平成8年が3483億本ですが、2020年は988億本まで減っています。今後も減っていくとすると、どんどんタバコにかかる税金は上がっていくことになるでしょう。

そして、それでも2兆円確保できなくなるとしたら・・・おそらくは他の嗜好品にさらに税金がかかることになるのかもしれません。嗜好品と言えば、他にもお酒もありますし、同じように実は価格にものすごい比率で税金がかかっているものもあります。
生涯生活設計を考える時、生涯を通じてタバコにかけるお金を考えてみるのも良いかもしれません。

次回は、同じように税金を払うシステムになっている、お酒等を見ていきたいと思います。

寒くなってきましたし、だんだん忘年会シーズンにも入ってきます。今年は忘年会の光景が復活するのでしょうか。いずれにしても体調には留意して過ごしたいものですね。

今回は以上です。
コラム内自衛官セミナーバナー

お電話でのお問合せ

03-6453-0168

03-6453-0168