新しい国家資格「賃貸不動産経営管理士」とは【後編】
不動産投資に取り組む際に一番初めに悩むことは、どの不動産業者を選ぶべきかという点でしょう。不動産業者なんてどこも同じという考えを持っている人は危険です。業者によってサポート体制やスタッフの優秀さが異なるため、業者選びで不動産投資が成功するかどうかは大きく左右されます。
今回の記事では、自衛官の方向けに不動産投資業者の選び方のポイントを解説します。これから不動産投資に取り組む方はぜひ参考にしてください。
不動産投資業者の役割は、物件を紹介することだけではありません。物件購入後の維持・管理に関するサポートを行ったり、不動産投資に関するアドバイスを送ったりすることも業務の一つです。
つまり、不動産投資業者は、顧客の不動産投資をトータルでサポートしてくれる存在です。不動産投資を続けていくとなれば、長い付き合いとなるので、どの業者を選択するかによって投資の成功が左右されるといっても過言ではありません。
スタートの段階で躓かないためにも、しっかりとしたリサーチの元、自身のパートナーとなる会社は選びましょう。
ここでは、失敗しない不動産業者選びのポイントを4つご紹介します。
不動産の紹介をする営業マンの対応が親身であるかどうかは、業者を選ぶ際に必ずチェックすべき重要なポイントです。ここでいう親身とは、ただ単に丁寧に受け答えをすればよい訳ではありません。最も大切なことは、顧客の立場になって考えているかどうかです。
不動産投資は、物件を購入して終わりではありません。むしろ、物件の購入は始まりに過ぎず、購入した物件をどう管理・運営していくのかなど、先のことも考えなければなりません。
しかし、質の悪い営業マンは、先を見据えた行動をとらず、目先の利益に囚われて、自分が売りたい物件や高額な物件を顧客に勧めることが多いです。当然、そのようなマインドで勧められた物件を購入しても、運用が上手くいくわけがありません。
本当によい営業マンというのは、先を見据えた行動ができます。先を見据えた行動とは、顧客の財政状況、希望収益などのヒアリングを行うことはもちろんのこと、物件の運営・管理のことも考慮して、一人一人に合った物件を紹介するということです。このような態度こそが親身な対応であり、業者を選ぶ際はこの点を見極める必要があるでしょう。
入居率とは、運用している物件のうち、入居者が埋まっている部屋はどのくらいあるのかを示す指標です。入居率は不動産投資会社を比較する客観的な指標となります。基本的に、入居率が高いほどよい業者であると判断できます。
不動産投資を行う際に最も注意しておくべきリスクは、空室リスクです。物件を購入しても入居者が決まらなければ、不動産投資の収益は発生しません。それどころか、管理費、維持費などで赤字になってしまうこともあります。
一般に、空室リスクは、さまざまな要素から判断されます。例えば、建物の見栄え、内装の綺麗さ、立地、家賃といったものなどが、空室リスクと深く関係しています。
経験豊富な不動産投資家の方であれば、これらの要素から自分なりに空室リスクを見定めることができるでしょう。しかし、初心者の方の場合はそうはいきません。
そこで役立つのが、入居率です。入居率は、いわば空室リスクに影響を与えるすべての要素を加味した数値です。この指標には、建物の立地の良し悪し、家賃が適性かどうかといった情報が含まれていると考えられます。そのため、入居率さえ見れば、初心者でも十分リスクを計ることができるでしょう。
実績が多いという点も不動産投資業者を選ぶ際にぜひチェックして欲しいポイントです。実績が豊富ということは、優秀なスタッフが多数在籍しているという証拠であるので、よい物件を紹介される可能性が高まります。
また、実績の豊富さは、社会的信用の高さにもつながります。社会的信用が高いと、金融機関からの融資が受けやすくなる、金利で優遇されるといったメリットがあり、不動産投資を有利に進めることができます。
不動産業者の実績は、ホームページから確認できます。実際に訪ねる前に公式サイトは確認しておくとよいでしょう。
口コミや評判というものは、業者の公式サイトからは得られない、利用者の生の声が知れる重要な情報リソースです。真偽の定かでない情報も多数含まれていますが、中にはとても有益なことも含まれているので、手間を惜しまず一つ一つチェックしておきましょう。
業者のホームページの中にも利用者の声が記載されている場合があります。この情報もある程度参考にはなりますが、良い面だけを公表している可能性も高いので、鵜呑みにはしない方がよいでしょう。
これは、ネットの掲示板などの情報に関してもいえることです。ネットの情報の中には、不自然に業者を持ち上げたり、逆に過度に批判したりするコメントもよく見かけます。すべてを信じるのではなく、口コミの傾向、良い意見の悪い意見のバランスなどを参考にする程度に留めておくのがよいでしょう。